アルジー・ルソー(1885年~1953年)はパート・ド・ヴェールを得意としたガラス工芸家。1902年にセーヴル国立陶芸学校に入学。卒業後自身の工房を開く。1921年にはアルジー・ルソー=パート・ド・ヴェール会社を設立。1931年閉店。
※パート・ドヴェール
古代メソポタミア文明の頃から金属の鋳造技術を応用した「鋳造ガラス」として伝わり 、かつては彫りくぼめた石や焼成した粘土製の型に珪砂(石英砂)や水晶、また着色に微量の金属鉱石などを粉にしたものを詰め、鋳型ごと窯に入れて約750℃以上で熔融する工程を繰り返してガラスを焼成した。
ガラス工芸の一種。ガラスの粉末を型の中で熔融して成型するガラス工芸の技法の1つで、フランス語で「ガラスの練り粉」を意味する。「パート」は本来焼き物用に練った土を指す言葉で、まず粘土やワックス等の素材で作品の原型となる塑像を作り、それをもとに耐火石膏などで鋳型を作って様々な色のガラスの粉に糊を加えて練ったもの(ヴェール)を詰め、そのまま窯の中で焼成して、冷えたあと鋳型から取り出し表面を研磨して仕上げるもので、陶磁器とガラス双方の長所を備えた中間的製法とされている